子宮頚がんワクチンの不妊伝説について

  • 更新日: 2011年6月17日 10:49

子宮頚がんワクチンの不妊伝説について米国在住の日本人医師が次のように述べています。
子宮頚がんワクチン接種が原因でお子さんが不妊になるなんてあり得ません。ご安心ください。ワクチンに含まれるアジュバントは免疫増強物質といって、ワクチンの効果を高めるための物質で、その成分は非常に安全なもので出来ています。子宮頚がんワクチンに用いられているAS-04というアジュバントはアルミニウムと多糖類で、有害なものではなく、しかも含まれているのは非常に微量ですので、これが含まれているワクチンを接種したからといって何の問題もありませんし、生殖機能に影響がでることはあり得ません。
そもそもアジュバント9が避妊用ワクチンであるという話は、アメリカで流布された都市伝説です。謀略論が好きな人たちが使って、秘密結社と製薬メーカーが結託して断種(不妊)用ワクチンを製造して使わせている、というお話をでっち上げているだけです。全く根拠がないお話で、欧米ではとっくに廃れてしまった都市伝説の一種です。ワクチンを売るための医療詐欺事件であった、などというのもSFじみた謀略論で、事実無根ですし、海外でもそのようなことは言われておりません。そして、いま若い女性の子宮頚がんが増加傾向にあるあることはまぎれもない事実です。子宮頚がんに罹ってしまった場合、多くは治療によって生殖機能が損なわれ、不妊になってしまうことの方がより心配されます。
常識ある欧米人の間では、子宮頚がんはワクチンで予防出来る唯一の癌であることから、自分の子供を守るためにも子宮頚がんワクチンを接種させることが常識になっています。科学的に間違った流言飛語の類を信じて、ご自分のお子様を危険にさらすことのないようにしていただきたいと思います。